藤生 恭平

FUJIO Kyohei

藤生 恭平

1989年三重県生まれ。京都在住。
物事の状況が変化する時に、新たな用途としてリサイクルされたり、またはそのまま機能や目的を失う状況に立ち会うことから制作への着想を得て、土地や風景について考える。主な展覧会に、「Moldy Memories」(綠光+marüte,台湾,2016)「南天500m」(galleryMain,京都,2018)、木津川アート2018(木津川市瓶原,2018)、「適地適作」(53美術館,中国,2019)など。

  • 今までの作品について

    物事や状況が変化する時に、新たな用途としてリサイクルされたり、またはそのまま機能や目的を失う状況に立ち会うことから制作への着想を得ることが多いです。今までの作品では、実家の裏山になぜか残された大量の南天の木や、農業をやめてしまった田畑に自生する背高泡立草に着目し、土地や風景について考えました。

  • 今回のリサーチテーマ

    今回の京都Re-Search 2020 in 八幡では「三川合流」を題材にリサーチを進めました。三川合流とは桂川、宇治川、木津川の三つの川がつながることで、 八幡で合流しています。まずは木津川と宇治川が背割堤の先で合流し、その後、桂川と合流し、淀川となります。今回は桂川が合流するところ( 堤の先端) に三川合流地点があるのではないかと仮定しました。

    ・リサーチ8日間
    初日に自転車で八幡をぐるっと回ろうと思って、その中で三川が合流するところにいってみたいなと思ったんです。行ってみると、途中で道がなくなって、草が生い茂り、気軽に歩いていける状況ではありませんでした。 簡単にはいけそうになかったので、二日目はきちんと用意をして、陸路で向かったけど、水のボトルを途中で落としてしまったことに気づいて、引き返すことになり、結局たどり着くことができませんでした。 そもそも” 三川合流するところはどこなのか” と” なぜそこへいきたいのか” という疑問が生じました。 そのあと、車で八幡市の対岸へ回り, 島本町から堤の先端の様子を見に行ったり、図書館で歴史や用途について調べましたが、やはりどうしても実際に三川合流するところに行ってみたいと思い、もう一度行ってみることにしました。 後半のリサーチでは、最終的に陸路と、カヌーを使った水路の2ルートから、ようやくたどり着くことができました。

    ・たどり着いて
    なんとかたどり着いたときに思ったことは、結局どこが三川合流地点なのかはわからないということ。たとえば雨が降れば水位は上がり、陸はなくなるし、状況は変わります。三川合流地点があるとしても、それは常に定まらないので、誰にもわからいこと。そこでここが現時点での三川合流地点だと棒を突き刺して、勝手に決めさせていただいた次第です。 三川合流地点を目標にしていたし、ないと進めなったと思います。ただ三川合流とは様子や風景であり、目的地(場所や点) ではないのかもしれません。

    ・成果発表会
    テーブル上に配置した地図と写真は今回のリサーチ2週間の記録(日記) として、スクリーンの映像は陸路と水路の2ルートから三川合流地点にたどり着いた時の記録として発表しました。

  • コミュニケーションについて

    部外者である私が、八幡に暮らす人とコミュニケーションを図る前に、まずその地域を歩いてみたり、本や資料を読んでみたりすることで、自分なりに情報を集め、ある程度自分の興味や関心を整理することを優先しました。このようなリサーチにおける人とのコミュニケーションは、自分の興味や関心がわかりやすくなるでけではなく、わかりにくくなる可能性もあると思ったためです。結果的に、今回のリサーチでは、地域の人と積極的なコミニケーションはできませんでしたが、参加アーティストや石川竜一さんとは話をする機会が多く、様々な意見交換ができたと思います。

  • ハプニング

    思い返してみましたが、大したハプニングはありませんでした。

    ・夏の終わりということもあり、蝉の抜け殻と死骸がそこらじゅうに落ちていました。少し蝉の抜け殻について調べてみるとメルカリに靴箱一杯の蝉の抜け殻が出品されていたので、思わず落札してしまいました。数日後、クロネコヤマトのお兄さんが男山団地に大量の蝉の抜け殻を持ってきてくれました。

    ・京都市内で数回会ったことがある知人がたまたま服部文祥さんのトークを聞きにきていました。聞けば彼は八幡市出身で、だんだんテラスにもよく遊びに来ているらしい。「三川合流地点に行きたいけど、道のりが険しくてなかなかたどり着けない。」と話すと、「家にカヌーあるで。」ということで、カヌーに乗せてくれました。おかげで、思っていたより簡単にたどり着けました。縁というのは不思議なものです。

  • 今後の展開

    実際に身体を動かしたり、資料を読んで知識を深めたりと、リサーチを進めれるほど、” 三川合流してるところに行ってみたい(見てみたい)” という最初の動機(衝動) から遠ざかった気がしています。今後、その動機(衝動) を大切にできればと思ってます。

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