高橋 臨太郞

TAKAHASHI Rintaro

高橋 臨太郞

1991年東京都生まれ。 東京藝術大学大学院術研究科博士後期課程在籍。パフォーマンスや 音楽演奏等、自身の身体 によって空間に働きかける表現をする。個展 「スケールヒア」(BLOCKHOUSE/東京•2019)。主なグループ展「清流の国ぎふ芸術祭」(岐阜県美術館•2020)「風景泥棒」(京都•2019) 「そとのあそび」(市原湖畔美術館 /千葉•2018) 「Social Concrete」(W+K+ Gallery/東京•2018)

  • Lagoon dust

    かつて旅芸人や興行師達が使っていた舞台に巨大な釡が置かれています。その中には水が貯められていて、岩のような、人間を模したような不思議な焼き物がおかれています。この作品は京丹後の漁村に多く見られる、「小さな湾となった安山岩の地形」を箱庭のように見立てて作られています。また、よく耳を澄ますと釡の中で水が滴り落ちる音がします。これは「水琴窟」と呼ばれるもので、この釡の中が空洞であることから水滴の音が反響しているのです。ここで使われている水は三津漁港の湧き水で、さらにこの音はここから100m程離れた三津漁港を見下ろす場所に設置されたスピーカーから音が町に向かって出力されています。
    高橋の作品はこの三津漁港の町の環境を、一つの「楽器」として見立てています。普通楽器といえば、持ち歩くことができる 一つの装置ですが、高橋のこの楽器は「三津の土地だけで音を奏でる、三津の為だけの楽器」です。この土地の風景を見立てた釡に、この場所の水を垂らして、この街に向かって音を演奏しています。音楽とは常に、視覚的に何かを見る以上に、 見たことないものへのイマジネーションを膨らませることのできるメディアです。だからこ そこの作品は、時間の流れや土地の成り立ちど、目に見えない巨大な環境の変化へ想像力を広げることを目的にした楽器であり、音楽を演奏するという目的で作られています。

    協力 DAISAK / 細見工房 / 澤佳奈枝 / 田茂井康悦 / 丸田智代子 / 梅田和男

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