石毛 健太

ISHIGE Kenta

石毛 健太

1994年神奈川県生まれ。2016年多摩美術大学卒業 2018年東京芸術大学大学院修了。都市や郊外についての再考や物語の読み替えをテーマに制作する。主な参加展覧会に「生きられた庭」(2019)『東京計画vol.3』URGNEW ADDRESS (2019)主なキュレーションに「変容する周辺 近郊、団地」(2018)「高橋臨太郎個展 スケールヒア」(2019)「working/editing制作と編集」(2020)

  • 《86%の灯台》“86%Pharos”

    プロジェクターが2台回転しながら会場を照らしています。また会場にあるモニターには映像が映し出されていますが、これは同じプロジェクターを「灯台のような建築物」の内部で回転させて、光を投射した記録です。実はこの「灯台のような建築物」は実際の灯台で無くて、丹後町庁舎の上に作られた、経ヶ岬灯台をモデルとしたオブジェなのです。石毛は虚構(フィクション)と現実 (ノンフィクション)を混じり合わせ、神話のような不可思議な物語を具現化するアーティストです。そもそもこの「灯台のような建築物」は、レンズのようなものはありながらも実際に灯台の機能も無ければ、また光を発することもありません。これは庁舎を設計した建築家がモニュメントとして設置したもので、しかし今でも事情を知らない人は灯台だと思い込んでしまっています。そのような紛らわしいオブジェを実際の灯台のように点灯させてしまうことで、嘘を本当に、もしくはフィクションを現実に変えました。このような石毛の表現は、単には悪戯のような行為でありますが、しかし一休さんのとんちのように「発想の転換」によって虚構 が現実の解釈を広げるという「想像の力」を追求しています。またそれは虚構であるということ、すなわち「何かがかけているということ」を肯定的に捉え、私達が無意識に凝り固めてしまった固定概念を揺さぶってくれるのです。

    ※昨年度発表した作品から継続した取り組みとして、「荒れ野の声FM beyond」のラジオ番組を滞在期間中の週末に放送しました。

    協力 高橋茂 / FMたんご

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