高橋 臨太郎

TAKAHASHI Rintaro

高橋 臨太郎

東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程 在籍
1991年東京都生まれ。
東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程で美術を学んでいます。

  • 今までの作品について

    これまでの作品では、街に出て、民家に吊るしてある鳥よけのCDを探して、その中に記録されているかつてのポップソングを「耳コピ」し、演奏するパフォーマンスや、湖の漂流物を集めて湖面上に一時的に土地を作ったり、媒体や手法をあえて決めずに作品を制作してきました

  • 今回のリサーチテーマ

    京丹後の伝統工芸品である丹後ちりめんを基軸にそれに関わる人々や、歴史を経て変わっていった風景をテーマにリサーチしました。丹後ちりめんは京丹後の産業を支えてきました。かつては住民の大多数がちりめん産業に関わっており、町中どこを行っても織機の音が聞こえてくるような風景が広がっていたそうです。生糸の高騰や中国への生産拠点の移動などで、現在では多くのちりめん工場は閉鎖され、空き家になっており、かつての音は聞こえてこなくなりました。今回、多くの協力を得て実際に自分でちりめんを織って見ました。その過程を経てフィジカルに伝統を知れたのは収穫でした。

  • コミュニケーションについて

    最初の難関は地元の方々との関係をどのようにして築いていくかでした。2週間という限られた期間の間で、行ける場所、会える人は多くありません。一つのチャンスを次に繋がるように意識してリサーチしていきました。そんな中で出会えたのは、話の9割が嘘の愛すべきおじさんや、ハードロック、アニメ好きのちりめん工場の工場長、「ここまでたどり着いてきてくれてありがとう」とおっしゃってくれた技術指導センターのおばちゃんなど、ユニークな地元の方々でした。彼らとのコミュニケーションは、自分の思った通りのものになるはずもなく、想定外なことが次々と起こりました。

  • 今後の展開

    今回得た経験や資料を大事にしながら、具体的な作品制作に還元していければと思っています。