山本 昂二朗

京都造形芸術大学大学院修士課程芸術研究科 在籍

山本 昂二朗

京都造形芸術大学大学院修士課程芸術研究科 在籍

京都RE:SEARCH in 京田辺2017 に参加させて頂きました、山本昂二朗です。
現在は、京都造形芸術大学大学院修士課程にて、美術を学んでいます。

今までの作品について

今私のこれまでの作品は、たとえば 花の種を蒔きながら琵琶湖や富士山を一周したり、被災地の瓦礫を積んだリヤカーを牽いて旅をする、日本で一番海から遠い地点の土を海に撒きに行く、などといったもので、自身のフィジカルなアクションによって膨大な世界観や捉えにくい現実を可視化したいと考え、表現を行ってきました。こういった作品の強度を増すためには、パフォーマンスを行う土地性の理解や作品におけるアクセスポイントのリサーチの徹底が不可欠であり、自身がアーティストとして活動する上でその力の乏しさを実感していたため、それらのスキルを養い 様々なテーマに対応できる発想力を体得していなければならないと考え、この事業への参加を試みた次第です。

今回のリサーチテーマ

今回 私が特に重点的に着目したのは、京田辺に触れる多種多様な人々の生活と関わりかたです。
地域を調査し、住民の方々とコミュニケーションを取るなかで、京田辺の生活は 大きく分けて
・松井山手周辺の新興住宅地/・旧来からの田辺/・山間部の集落/・同志社周辺の学生
の4種類のカテゴリーに分けられると感じました。さらに、それぞれの生活がそれぞれの地域で完結し、異なる地域の人同士が関わる機会が極端に少ないということも、それぞれの地域の方とのお話などで解ってきました。
また、京田辺は周辺の市町村とのアクセスが極めて容易で 近隣の地域との関わりが強いことや、京都・大阪・奈良のちょうど中間地点に存在しているため それぞれの影響をほぼ等しく受けているなど、京田辺は独立性のアイデンティティより互換性や協調性に長けているのが特徴だと考えました。

コミュニケーションについて

現代では、アートシーンにおいてもコミュニケーションは避けることが出来ないキーワードだと感じています。自身の活動の上で、その必要性を強く感じていたため、京田辺での活動は有意義な修行にもなりました。
最も多かったのは様々なジャンルの店に客として赴き、店員の方と世間話で盛り上がり、そこから情報を収集するという行為なのですが、図書館やインターネットを利用したり、街頭で出会った地元の方との会話など、色々な手段で京田辺を知りました。実際にその町で営みを続けていなければ知り得ない知識や、現代に受け継がれる先人の教えなど、実は情報とは無数に転がっていて、いかにそれを発掘できるかというところが重要だということを再確認しました。

コミュニケーションについてもう一点、強く感じた事があり、それは我々が、まず部外者であり、そしてアーティストであるという、2つの要素を持っているということです。部外者であるから、アーティストであるからこそ行えることを探すのが我々の仕事ですが、ひとつ間違えるとその2つの要素は壁や足かせになってしまう危険性があります。アーティストが下手にコミュニケーションやアクションを起こしすぎることは、関わる方々に対する無礼や迷惑になりかねないという危険性を、同時に認識しました。これに気付いたことは自身の活動においても非常に大きな変化となりました。

ハプニング

全てがハプニングといえばハプニングでしたが、思いの外順調に活動できた気がします。強いていうなら、早朝に滞在作家のみんなで山を登って、適当に降りたら枚方市にいたということがありましたが、それはそれで楽しかったです。

今後の展開

京田辺については、自分の中で、出来れば今回限りのものしたくないという思いがあります。参加した事業は終わり、滞在は2週間でしたが、仮にもその地域で居住・生活し、地域の方々とのコミュニケーションも頻繁にあったという、この貴重な事実と繋がりを維持できる努力は出来る限り続けたいと考えます。今回の事業ではプランニングのみが結果でしたが、可能であるならばその企画を実行に移せるモチベーションは保っていたいです。

今後も今回 体得したリサーチ力をひっさげて、各地を巡りたいです。

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